針金だけでふたを固定か 吸水口二重の防止設置せず
この事故、本当はもう少し早くTBつけようと思っていました。
しかし、現場も、亡くなった少女の住所も私の住んでいる市と隣接しているせいか、必要以上に意識してしまって、なかなか書けませんでした。おまけに、同年代の姪がいるっていうのもあるのですが・・・。
そんなわけで、まず、亡くなった戸丸瑛梨香さんのご冥福を心よりお祈り致します。
さて、報道内容を見る限り、たしかに監視員(管理会社)のミスが多々あったらしいことが伺える。
明らかなのは、ふたが外れていたことが発覚した際、対応を注意喚起と修理とした判断ミス。注意喚起だけでは、人間の、特に子どもの行動を完全にコントロールすることなど土台無理なのだから、即刻、ポンプ停止や該当プールの遊泳中止などの措置で安全を確保するべきだったのは疑う余地がない。(そもそも、それは修理する為にも必要な措置のはずなのだが)
また、事務所にいたという責任者の事故前後の行動がよくわからない点も気にかかる。上記の対応を指示したのは間違いないらしいが、指示だけ出して、事務所に居座っていたのだろうか。だとしたら、責任者として無責任だとの謗りは免れないだろう。
一方で、現場にいた監視員に対する批判も見受けられるが、アルバイトにそこまでの判断と責任を要求するのは無理だろう。責任者からの指示があった以上、アルバイトという立場ではそれに従わざるを得ないのだから。(せいぜい、指示を再検討するよう意見できればいいところだろう)
もし問題点をあげるならば、プール監視員という高度な判断力を要求する仕事を、僅かな正規従業員と多くのアルバイトにやらせていた点だろう。業務の性質を考えれば、正規従業員(ある程度自己判断で行動する権限のあるスタッフ)の絶対数はそれなりに必要なはずだ。
更に言えば、吸水口のふたが外れるようなトラブルに関しては、あらかじめ対応マニュアルを準備して、スタッフに周知徹底させるのが当然だ。報道を聞く限りでは、そのあたりが十分ではなかったように感じる。
あと、そもそも問題のふたはボルト等でしっかり固定すべきところを針金でとめていたとか、市教育委員会が通達を誤解して二重防止の措置をしていなかったという情報もでてきている。
針金でとめていたのだとしたら、それはどういう経緯でなのか、また、安全性についての認識はどうだったのかといった疑問が湧いてくる。また、通達を誤解していたというのも、どういう風に読み違えたのかが気になる。
最後に一点、運営スタッフに対して同情的なことも書いておく。
今回、事故が起こったことで「安全対策が杜撰だった」という趣旨の批判が相当なされているわけだが、仮に、安全対策が行き届いていて、ふたが外れていると分かった時点で即刻遊泳中止などの措置をとっていたとしたら、利用者はどんな反応をしたのだろうか。
少なからず、遊泳中止などの措置に対する批判が起こっていたのではないか。
それを考えると、遊泳中止という措置はとりにくかったというのもあるのかもしれない。
いずれにせよ、何が問題だったのか、すべてを早急に明らかにして、同様の事故の再発防止に役立てて欲しい。そう切に願います。